読書感想文コンクールの課題図書なのですけども、たまたま眼について買ってきました。
中の挿絵はどれもぞっとするほど恐ろしくもやるせない力に満ちています。
怪異そのものとしか言い表せない導入。しかし、帯にあるとおり、話は思いも寄らない方向へと向かってゆきます。
少年コナーにとっては、人生のすべてが恐ろしく、息苦しく、つらく、はがゆく。理不尽としか言いようのない毎日。
夜な夜な現れてはコナーを怖がらせようとする、その怪物はまるで少年が日々感じている「苦しみ」や「悩み」が現実化して、さらに追いつめようとしているかのようです。
怪物がコナーに何をささやいたのかは読んでもらうしかありません。
怪物の告げる真実、そのひとことひとことが重く、のしかかってくるようでした。
12:07。
怪物が来る時間。
なぜ、いつも、その時間に怪物は現れるのか・・・?
読書感想文課題図書、中学校の部向けということですけど、大人が読むにたる、むしろ子どもより大人が読むべきなのじゃないかと思いました。